「全力ですか?」
久しぶりに、「全力」という言葉を聞いた。「全力ですか?」とは、集中治療病棟で抜管前に吸痰をしようとしたときに、リザーバー付きのアンビューバックに流す酸素について、ある看護師さんが発した言葉。「もちろん、全力で!」と答えたら、非常にうれしそうだった。「全開」の意味だと、すぐにわかったが、その場面では「全力」がふさわしい言葉だと思った。
もともと、「全力」という言葉が大好きな管理人である。物事を行うときに力が入りすぎて、空回りしてはいけないが、すると決めたとことは全力で行いたいと思う。数年前に流行った、スキマスイッチの全力少年が頭の中を回っている。術後患者の今日の抜管のテーマは全力少年であった。この全力少年の歌詞が、鋭いところをついている。いつもこの曲が、ぐるぐる回ったときにはこのフレーズがついて離れなくなる。
そのフレーズとは、2番そのもの。
遊ぶこと忘れてたら老いて枯れんだ
ここんとこは仕事オンリー 笑えなくなっている
ガラクタの中に輝いてた物がいっぱいあったろう?
"大切なもの"全て埋もれてしまう前に
さえぎるものはぶっ飛ばして まとわりつくものかわして
止め処ない血と涙で渇いた心臓潤せ
あの頃の僕らはきっと全力で少年だった
怯えてたら何も生まれない
澱んだ景色に答えを見つけ出すのはもう止めだ!
濁った水も新しいひかりですぐに透み渡っていく
積み上げたものぶっ壊して 身に着けたもの取っ払って
幾重に重なり合う描いた夢への放物線
紛れもなく僕らずっと全力で少年なんだ
セカイを開くのは僕だ
視界はもう澄み切ってる
1番は全力少年、2番は全力中年の歌だと思っている。