麻酔科つれづれぶろぐ masuika.org

さぬちゃんの麻酔科医生活

指導法ワンポイント

新着順 人気順

名前を変えたら、少し見え方が変わった話 — TIVAinSight のこと

長らく「TIVA PK/PD Web Simulator」という、説明としては正しいが呼びにくい名前で公開してきたシミュレーターに、このたび新しい名前をつけた。TIVAinSight。insight(洞察)と「TIVAが見える」をかけている。名前を考えるのに費やした時間は、正直、機能を…

麻酔導入の円座は、標準ではありませんでした

ガイドラインの原文とPubMedを検索して確かめた話 麻酔導入のとき、患者さんの後頭部に円座(ドーナツ型クッション)を当てている施設は多いと思います。私の周りでもそれが当たり前で、誰も疑問に思っていませんでした。 ふと「これは標準化されているのだ…

挿管は教わるのに、抜管は教わらない

「気管挿管、もうできるようになった?」 初期研修医にこう聞く指導医は多い。では、「抜管、もうできるようになった?」と聞く指導医は、どれだけいるだろうか。 到達目標に「抜管」の文字はない 厚生労働省の医師臨床研修指導ガイドライン(2024年度版)を…

血圧を2.5分ごとに測っても低血圧は減らない?ただし維持期ではね

こんにちは、さぬちゃんです。 麻酔科医なら誰でも一度は思ったことがあるはず。 「非観血血圧(NIBP)、5分ごとって……ちょっと間隔あきすぎじゃない?」 だったら測定間隔を半分の2.5分にすれば、低血圧をもっと早く見つけて、もっと減らせるんじゃないの?…

硬膜外フェンタニルは原液? それとも薄める? ── 容量と濃度を薬物動態で考える

前回からのつづき。硬膜外フェンタニルについて、もう一つよく聞かれる素朴な疑問があります。 フェンタニル 100 μg を硬膜外に入れるとき、原液(50 μg/mL)で 2 mL のままドンと入れていいの?それとも生食で薄めるべき? これは「投与量」とは別の、容量(ボ…

硬膜外フェンタニルは「ボーラスでないと効かない」──作用部位が投与法で変わる話

こんにちは、さぬちゃんです。 少し前にXのマクラで話題になったネタです。麻酔科の現場で意外と語られないけれど臨床で必ず一度はぶつかる、硬膜外フェンタニルのボーラス投与の話です。 硬膜外カテーテルからフェンタニルをチョロチョロ持続で 20 μg/h だ…

McGRATH MACって、骨董鏡(Macintosh)と同じ?── ビデオ喉頭鏡時代の「見える」と「入れる」は別

McGRATH MAC(Medtronic)が手術室の標準装備になって、もうずいぶん経ちます。ブレードが「Macintosh曲型」だから、つい研修医にこう言ってしまうことありませんか。 「Macintoshと同じように使えばいいよ」 ──いや、ほんとうにそうなんでしょうか。 私自身…

ESAICも日本麻酔科学会も推奨!「NEWS」から「NEWS2」への進化——術後管理で何が変わったのか?

こんにちは。さぬちゃんです。 最近、週末ごとにMac miniとBeelink GTR9 Proを並べてローカルLLM(大規模言語モデル)環境を構築する沼にどっぷりハマっておりまして、気がつけばデスクの上がちょっとしたデータセンターみたいになってきました(笑)。AIの…

麻酔科学サマーセミナーとは何か:22回全出席の世話人が語る、日本全国の麻酔科医のオフラインミーティング

「麻酔科学サマーセミナーって何ですか?」 「サマーセミナーって、学会なんですか? セミナーなんですか? それとも……遊びですか?」 答えは、そのすべてです。そしてそのどれでもない、唯一無二の存在です。 麻酔科学サマーセミナーは、2004年の第1回開催…

ETCO2 30mmHg、許容範囲? それとも危険信号? 〜術後合併症と関連する低CO2のリスク〜

「ETCO2、30から35mmHgくらいで管理しておけば大丈夫だろう」 多くの麻酔科医が日常的にそう考えているかもしれません。しかし、その「何となくの正常範囲」が、実は患者の術後肺合併症(PPCs)、せん妄、さらには死亡リスクの上昇と関連しているとしたら…?…

麻酔科専門医の矜持

若い頃のさぬちゃん 麻酔科専門医の先は、どうする?という問いに、みなさんはどう答えるだろうか。 この問いの意味をどうとらえるかによって、その人が、資格に対してどの様に考えているかがわかる。 若い先生に話をするときに、「麻酔科専門医の先は、どう…

WEB連載 麻酔科医の実は… 続 Dr. さぬきがこっそり聞き出す”モニタリング”のホンネ

2018年1月号〜12月号のオペナーシングで、「自信をもって動ける!さぬちゃん先生レクチャー! じっくりしっかりモニターばなし」を連載しています。また、巻頭マンガ「手術室モニタートラブル みずきとたけるのドキドキ事件簿」も12ヶ月担当します。さらに、…

Sanuki塾、入塾選抜試験

私が麻酔を指導する症例についた初期研修医2年目や後期研修医にSanuki塾を開催している。あらためて、時間を取って講義しているのではなく、実際の症例についてその場その場で、麻酔管理の背景にあるものや技術的なポイント、医師、麻酔科医として考えるべき…

全力ですか?

「全力ですか?」 久しぶりに、「全力」という言葉を聞いた。「全力ですか?」とは、集中治療病棟で抜管前に吸痰をしようとしたときに、リザーバー付きのアンビューバックに流す酸素について、ある看護師さんが発した言葉。「もちろん、全力で!」と答えたら…

m3.com カンファレンスに管理人登場

m3.comカンファレンス「臨床道場」に、管理人が7月3日(火)から7月16日(月)までの2週間登場します。「臨床道場」に登場するのは麻酔科医としては初だそうです。 医師の方は、m3comを覗いていただければ幸いです(登録は無料ですが会員制です)。 インタビ…

TIVAによる研修医へのアプローチ

アストラゼネカ社の麻酔サイト(登録必要)に、「TIVAによる研修医へのアプローチ(前編)」「TIVAによる研修医へのアプローチ(後編)」があります。第58回日本麻酔科学会のランチョンセミナーでの講演記録です。WEBで音声とスライドが見られます。 ■TIVAに…

麻酔管理の5B(うるさめバージョン)

以前に麻酔管理の3Aと3Bというのを紹介した。麻酔管理の3要素とは、3Bで表現できる。BP(Blood pressure:血圧、特に平均血圧)、BT(Body temperature:体温)、BIS(BIS値:脳波から導き出される大脳の活動度、鎮静度)である。麻酔管理は、全身麻酔中…

全身麻酔の3要素(3A)と麻酔管理の3B

全身麻酔(Anesthesia)の3要素とは、鎮痛(Analgesia:無痛)、鎮静(Amnesia:健忘)、筋弛緩(Akinesia:不動)と3つのAとして3Aで表すことができる。これは、知っているという方が多いと思う。これとは別に、麻酔管理の3要素とは、3Bで表現できる。BP…

岡田武史参与協力「最強チームの作り方=体験活動」15分版:文部科学省

岡田武史参与協力「最強チームの作り方=体験活動」15分版:文部科学省 が出ています。 岡ちゃんがかっこいいです。なぜかって。みてください。 ■ >岡田武史参与協力「最強チームの作り方=体験活動」15分版:文部科学省 (Youtube)

プレゼンテーションの相手(聴衆)

同じテーマで話をする場合でも、プレゼンテーションを聞いてくれる相手(聴衆)によって内容(話の流れ、深さ、構成、スライドに書くこと)が異なる。当たり前と思われるかもしれないが、それがプレゼンターが一番はじめに知りたいことである。聴衆のレベル…

エコーガイド下中心静脈穿刺

2010年麻酔科エキスパートセミナー in Hiroshimaでもご指導いただいた、徳嶺先生のサイトです。 ■エコーガイド下中心静脈穿刺

臨床教育1分間指導法(Six Micro-Skills for Clinical Teaching)

研修医を指導するのに、臨床教育1分間指導法というのがある。米国で考えられた手法であるが、現代の臨床教育でも用いられているので紹介する。管理人はこの指導法を聴いたとき、マニュアル的だなと感じたが、指導の要素を漏らさずに含んでいるので、手短に指…

3分間砂時計GET

本日、ようやく3分間砂時計をGETした(ちょっと遅い?)。Y社の方曰く「なかなかつかまらなかった」とのことで、管理人に手渡すのが遅れたそうだ。この砂時計、AP通信で9月に話題になっていたものである。SATチームの管理人であるが、こういったアナログ的な…

TIVA教育アンケート(中間報告)

msanuki.comでTIVA実施状況と教育のアンケートを1週間ほど前から行っています。対象は(後期研修医を含む)卒後3年目以降の麻酔に従事する医師(約200名を目標)です。TIVAの実施状況と初期研修医や後期研修医以降の先生に教えるときのことをお答えいただく…

DVDでみる経食道心エコー法アドバンス

「経食道心エコー法マニュアル(改訂第3版)」の著者,渡橋和政先生の本.臨床現場で実際に遭遇する可能性のあるシナリオを選び,TEE活用のタイミングや具体的方法, pitfallなどについて,動画を参照しながら学べるようになっている.付録DVDには560本もの…