麻酔科医ハナ⑤の巻頭ページにはMcGRATH MAC(マックグラス)が、エアウェイスコープ(AWS)の新型のような紹介のされ方で登場している。ちなみに、AWSは麻酔科医ハナ②の巻頭ページに大々的に取り上げられていた。2巻は2009年、5巻は2015年に発売されているので、6年で世代交代した形である。麻酔科医には新しもの好きが多いためこの流れは納得できる。さらに、世の中の麻酔科医には、「麻酔科医ハナ」の絶大なファンも多く、この書籍で取り上げられると麻酔科関連の機器の売れゆきにも多大な影響を与えていると管理人は考えている。
マックグラスというのは、麻酔科医ではなくビデオ喉頭鏡を開発したデザイナーの名前である。今は、McGRATH MACの代表取締役(いわゆる社長)になっている方である。McGRATH MACという名前の由来はマッキントッシュ喉頭鏡に似た構造をしているためである。
管理人はMcGRATH MACが大好きである。マックグラス氏とお話ししたこともあるし、一緒に写真を撮ってもらったから好きというわけではない。これほど、麻酔科医の感覚にピピッとくる喉頭鏡はないと思っている。オリジナルのMacintoshの使い方を知っていれば、使い方は説明されなくても想像がつく。従来の道具の使い方を生かしたまま進化させたというところが、スゴイのである。
拙著のDr讃岐流気管挿管トレーニングを持つマックグラス氏である。右はミーハーな感じで写っている管理人である。
Dr.讃岐流気管挿管トレーニング: ビデオ喉頭鏡でラクラク習得!
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一方、マッキントッシュ喉頭鏡を開発したのは英国の麻酔科医である。つい最近まで、というか管理人が麻酔科医になった頃(1989年没)まで生きておられた。マッキントッシュは、1955年にイギリス国王から功績をたたえられ、一世代限りではあるがKnightの称号をもらい、マッキントッ シュ卿(Sir Macintosh)となった。Macintoshは、1943年に発表され、いまでも喉頭鏡のゴールドスタンダードである。
Jephcott A:The Macintosh laryngoscope. A historical note on its clinical and commercial development. Anaesthesia 1984; 39:474-9.
Macintosh喉頭鏡の極意は、一言で言うと「面を使う」ということである。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cadetto/magazine/1003-t1/201010/517030.html
さて、本題に戻るが、「麻酔科医ハナ」が管理人は大好きである。この本の凄さは、ルビにある。例えば、「動脈ライン」の動脈にはAとルビがふってあり、「心臓麻酔」にはヘルツというルビがふってあるのだ。各診療科の医療マンガが、発行されている今、麻酔科医ハナほど、リアリティーのあるものは見たことがない。どの話しも、実話のようなできばえである。
ちなみに、管理人は、4巻のあとがきに登場している。
こんどは、麻酔科医ハナとコラボで医師向け書籍を作りたいと考えている。「さぬちゃん書籍 featuring 麻酔科医ハナ」である。きっと面白いものができると勝手に想像している。請けていただけるだろうか。