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さぬちゃんの麻酔科医生活


日本麻酔科学会認定病院ではJSAPIMS(麻酔台帳)が2019年1月1日から必須になります!

医療関係者の皆様:麻酔台帳(JSAPIMS)【日本麻酔科学会】

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日本麻酔科学会認定病院ではJSAPIMS(麻酔台帳)が2019年1月1日から必須になります!

以前から、アナウンスされてきたようにJSAPIMS(麻酔台帳)が2019年1月1日から必須になります!この台帳は、以前のように”偶発症例調査”に使用するだけではなく、認定病院の年次報告や専門医申請の書類作成にも使用されます。また、2018年度以降に開始した麻酔科専門医プログラムの症例登録に必須となり、この台帳を使用しなければ専門医の資格申請が出せません。責任基幹施設、基幹研修施設、関連研修施設も認定病院ですね。今年の分はどうするか?それは、自分で記録しておく必要があります。遡って入力を強制するものでもなく、2018年度から開始された専門医プログラムのデーターを遡って入力しても専門医申請2018年12月31日まではこの台帳に申請データを入力することはできません。これまでの専門医更新の書類作成には利用できます。

したがって、現在、まだ導入できていない施設に関しては、2019年1月1日までには導入する必要があります。

このJSAPIMSはWindowsで動作します。一般的には院内の医療情報システムや電子麻酔記録システム(AIMS)の動作するネットワーク上において、患者基本情報や電子麻酔記録システムに入力した情報を利用して、残りをJSAPIMSに登録するという形を取るのが一般的ですが、ネットワーク上ではなく単体のWindowsPCにインストールしても動作します。しかし、単体機の場合には全ての情報を手打ちにする必要があり、かなりの労力を要すると想像されます(私は単体機ではおこなっていません)。

 今後、問題となると思われるのは電子麻酔記録システム(AIMS)との連携です。現在のJSAPIMSが連携できていた施設でも、2018年10月末にリリースされる新バージョンのJSAPIMSでは、AIMS連携の改修が必要となります。10月末にリリースされて2019年1月1日から入力ができるのように改修ができるのかということです。

これまでの多くの施設では、AIMS側にJSAPIMSの必須項目を入力するフィールドが用意されており、それを一定の間隔でJSAPIMSに送信して登録ができていたと思います。

それと同じ方法をAIMSメーカーに要求した場合、貴院のシステムの改修に時間がかかり2019年1月1日からは登録を開始できないと考えられます。AIMSのメーカーは現在、この対策に頭を悩ませているはずです。なぜなら、プログラムができたとしても各病院に廻って改修作業をおこなわなければいけません。1日数病院廻ったとしても全国では数ヶ月〜1年はかかるのではないか、いや、多くの顧客を抱えているメーカーほどもっとかかる(2−3年?)と考えられます。メーカーに問い合わせて、貴院ではいつ改修可能かを聞いてみる方がよろしいかと思います。

 この改修が間に合わない場合に、とりあえずの対策として患者基本情報のみをシステムから取得して、JSAPIMSに必要項目を入力する方法があります。この方法も、医療情報部あるいはAIMSのメーカーなどに相談しないと不可能な病院が多いと思いますので、早めに対策を取られることをオススメします。根回しです。

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JSAPIMSは、開発当初から患者基本情報を読み込んで、その患者の麻酔台帳登録画面を立ち上げる機能を持っています。

JSA PIMS 手術管理機能呼出 HTTP インタフェース 機能仕様書(2006.11.10 R3)

 

この仕様書は、JSAPIMS マニュアルダウンロードというページにあります。

 

とにかく、お早めの対策をオススメします! BY msanuki

追記

 ベンダー説明会の資料が以下からダウンロードできます。

■ 麻酔台帳(JSAPIMS)仕様変更に伴うベンダー向け 第3回説明会開催についてJSA-PIMSヘルプデスク)