こんにちは、さぬちゃんです。
久しぶりすぎるぐらい、久しぶりにEndNoteネタです。
管理人はかつてEndNoteの人と言われたこともあります。本も出していたことがあります。
さて、
EndNoteについて、いまでもときどき聞かれる。「先生、EndNoteのメニューを日本語にできないんですか」。気持ちはよくわかる。文献管理という地味な作業で、FileだのReferencesだのTerm Listsだのと英語に囲まれるのは、それだけで腰が重くなる。
この疑問に正面から答える回である。
結論: できません(公式に日本語版が存在しない)
いきなり身も蓋もないが、EndNoteに日本語版はなく、メニューや画面表示は英語のみ。これは国内総代理店のユサコが公式FAQで明言している。設定のどこかに言語切替が隠れているわけでもなく、有志の日本語化パッチのような裏道もない。
ちなみに歴史をさかのぼると、EndNote 5(2000年代初頭)の時代には日本語版が売られていた。つまり「昔はあったが、なくなった」が正確なところ。以後20年以上、日本語UIは復活していないので、今後に期待するのも現実的ではないと思う。
ただし「日本語化できないもの」はメニューだけ
ここは誤解が多いので強調しておきたい。日本語にならないのはインターフェイスだけで、中身のデータは日本語で問題なく使える。
- 日本語文献の書誌情報(著者名・タイトル・雑誌名)の入力・表示・出力はOK
- 医中誌Webなど国内データベースからの取り込みも可能
- 日本語と英語の文献が同じライブラリに同居できる
このあたりもユサコのFAQにまとまっている。「メニューが英語=日本語論文に弱い」ではないので、そこは安心してほしい。
現実的な付き合い方は3つ
その1: 日本語マニュアルを手元に置く
国内正規品にはユサコの日本語クイックレファレンスガイドが付いてくるし、日本語の操作マニュアル類も公開されている。大学生協ルートの製品にも日本語操作ガイドPDFが付属する。メニューは英語でも、手順書が日本語なら問題ないと思うのはだめだろうか。
その2: 頻出単語だけ対訳を頭に入れる
EndNoteで日常的に触るメニュー語彙は、実はそれほど多くない。よく使うものだけ挙げておく。
| 英語表記 | 意味 |
|---|---|
| References | 文献(1件1件のレコード) |
| Groups | フォルダ分けに相当する機能 |
| Output Style | 引用スタイル(投稿先の文献形式) |
| Import | 外部データの取り込み |
| Find Full Text | PDFの自動取得 |
| Find Duplicates | 重複文献の検出 |
| Sync | EndNote Webとの同期 |
| Cite While You Write | Word連携機能の名前 |
| Insert Citation | (Word側)引用の挿入 |
| Update Citations and Bibliography | (Word側)引用と文献リストの更新 |
この10個を覚えれば、日常業務の9割はカバーできる。要するに「日本語化」ではなく「英単語10個の暗記」で手を打つ、という発想である。
その3: UIの日本語が譲れないならZoteroという道
「それでも全部日本語の画面で使いたい」という先生には、無料の文献管理ソフトZoteroが日本語UIに対応していることをお伝えしておく。メニューから設定画面まで日本語で、EndNoteからの引っ越し方法は、後で別の記事に書く予定である。UIの言語というのは毎日目に入るものなので、これを理由に乗り換えるのは、個人的には全然アリだと思っている。
まとめ
- EndNoteのメニュー日本語化は不可能(公式に英語版のみ。日本語版はEndNote 5を最後に消滅)
- ただし日本語データの扱いは問題ない。医中誌からの取り込みもできる
- 現実解は「日本語マニュアル+頻出10単語の暗記」
- どうしてもUIを日本語にしたければ、それはZoteroに乗り換える理由になる
道具のメニューが何語であれ、われわれが書くのは論文です。英単語10個だけ覚えて、さっさと本文に戻りましょう。