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さぬちゃんの麻酔科医生活


第17 回麻酔科学サマーセミナーと第38回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会

麻酔科学サマーセミナー2020

麻酔科学サマーセミナー2020


2020年6月26日〜28日に沖縄県名護市の万国津梁館第17 回麻酔科学サマーセミナーを開催します。今年は、6月25日〜27日に第38回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会を同会場で開催いたします。両学会の合同企画として、写真コンテストとアイデアコンテストを開催いたします(いずれもどちらかの学会に参加の場合に応募可能です。いずれのコンテストにも賞状と副賞を用意しています)。参加費に関しても、第38回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会で1人あたり11000円以上支払われた場合には、第17回麻酔科学サマーセミナー会費の割引を設定しました。さらに、いずれの学会も、平成28年度(2016年度)以後に卒業した医師に研修医価格を設定しました。

第17 回麻酔科学サマーセミナーの6月26日のイブニングセミナーでは、いつも盛り上がるi-gelのセミナーが、最終日の6月28日のモーニングセミナーでは、意識下挿管のセミナーが決定しています。恒例企画であるバトルオンセミナー(6月27日)のテーマとして「2台持ち時代のビデオ喉頭鏡」に3社以上の参加が予定されています。一般演題は、研修医セッション(平成28年度以降に卒業の医師対象)と一般セッション(医師およびコメディカル対象)に分けて募集しますが、いずれも6月27日夕方の発表となっています。それぞれ優秀演題には賞状および副賞が贈られます。

 

第38回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会では、6月25日のイブニングバトル「麻酔効果のモニタリング」では、筋弛緩モニター/術中処理脳波モニター  4-5社が共催して行うテクノロジーまたは臨床応用に関するセミナー(バトル)が予定されています。モーニングシンポジウム(6月27日)「自動麻酔記録から自動麻酔へ」では、現実的になりつつある自動麻酔に関する期待や問題点について、本音で討論いただきます。同日のランチョンセミナーでは、全身麻酔中の侵害受容刺激反応レベルのモニタリングに関する講演を予定しています。午後からは、麻酔科医療に役立つウェアラブルコンピューティングをテーマに、ウェアラブルの伝道師である塚本昌彦先生に基調講演をお願いしています。引き続き、公募シンポジウムを行います。一般演題(口演)と機器展示ブースでのラウンドセッション(機器展示ブースを巡りショートプレゼンを聴く全員参加ツアー)も6月26日に行われます。一般演題のポスターセッションは、6月27日のサマーセミナーのポスターセッションと同時間帯に発表を行う予定です。一般演題では口演、ポスターのそれぞれから優秀演題が選出されます。機器展示ブースでのラウンドセッションでも、最優秀プレゼンテーションには、賞状と副賞が贈呈されます。それ以外にも、会長または審査員が学会会期内に際立った能力を認めた場合には、特別賞として賞状および副賞を贈呈します。

 

テクノロジー学会は、2019年12月から早期参加登録を開始しています。サマーセミナーは、2020年1月には早期参加登録を開始予定です。

いずれの学会の参加登録を完了した場合にもお得な価格でブセナテラスの宿泊予約が可能になっています。

 

宿泊と飛行機の予約をお早めに!

 

 

第38回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会を2020年6月末に沖縄で開催予定です!

第38回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会は2020年6月25日(木)・26日(金)に、沖縄県名護市の万国津梁館で開催を予定しています。なお、6月26日(金)〜28日(日)には、続けて、第17回麻酔科学サマーセミナーも、同所で開催予定です。

 

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JSTA38 – 第38回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会

第15回 麻酔科学サマーセミナー 世話人日記

第15回 麻酔科学サマーセミナー 世話人日記
転んでも,ただでは起きない
世話人たちの奮戦記!?
麻酔科学サマーセミナー世話人 讃岐 美智義

をLiSA 2019年 4月号 にかきました。

はじめはイニシャルトークにしていたのに、世話人達は実名で問題なーい!!

ということで、実名表記になっています。

第15回麻酔科学サマーセミナー

2018年6月29日(金)〜7月1日(日)+ 延長滞在

の顛末を世話人日記として赤裸々に詳述しました。

ぜひ、ご一読ください。

 

第16回麻酔科学サマーセミナー

www.masui-seminars.org

の参加登録、演題募集も始まりました。今年もやります。

多数のみなさまのご参加をお待ちしています。

 

2019年6月28日(金)~30日(日)

会場

沖縄科学技術大学院大学(OIST)
カンファレンス・センター 講堂
〒904-0495 沖縄県国頭郡恩納村谷茶1919-1

演題募集期間

2019年4月1日(月)~5月8日(水)

 

 

LiSA 2019年4月号/(MEDSi)株式会社 メディカル・サイエンス・インターナショナル

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LiSA201904

 

AIMSの現在地

LiSA 2019年2月号(Vol26 No.2)の[徹底分析シリーズ]のAIMSを企画した。

www.medsi.co.jp

徹底分析シリーズ

AIMS
広島大学病院 麻酔科 讃岐 美智義

◆AIMSとは何か
讃岐の野望を果たすために必要な要件
 讃岐 美智義

◆フライトレコーダーとしてのAIMS
収集したデータで麻酔の状況を再現できるか?
千葉県こども病院 麻酔科 内田  整

◆AIMSと外部機器連携,HIS連携
連携すると便利に使えるが,そのためには共通のプロトコルが必要
岡山ろうさい病院 麻酔科 斎藤 智彦

◆AIMSの守備範囲とグレード(讃岐分類)
松・竹・梅の提案
 讃岐 美智義

◆AIMS導入・維持コストはどこにかかるのか?
メーカー側の本音トーク
(株)フィリップス・ジャパン PCMSビジネスグループ 小倉 正樹
日本光電工業(株)生体モニタ事業本部 第一技術部 安丸 信行

◆ユーザーから寄せられた不満とメーカーの対応
ギャップはなぜ生まれ,なぜ埋められないか
日本光電工業(株) ITソリューション事業本部 事業企画部 藤沼 敏弘

◆AIMSは部門システムか医療機器か
メーカーが提案する理想の形
フクダ電子(株) システム技術部 吉澤 憲彦

◆周術期医療の標準規格
AIMS・JSA PIMSのシステム連携
帝京大学 医療情報システム研究センター 澤  智博

◆AIMS導入のための仕様書
後悔しない仕様書の作成
手稲渓仁会病院 麻酔科・集中治療室 片山 勝之

◆AIMS導入のための機種選定仕様書
メーカーの立場から
フクダ電子(株) システム営業部 大田 理豊

という内容である。

 

早速、各方面からご意見をいただいた。大部分が、勉強になったと言うことであるが、中に鋭いご意見があったので、(意訳ぎみに)紹介する。

「AIMSの現在の状況がよくわかりました。メーカー製のものよりPaperChartの方が使いやすいというユーザーがいるのも納得できます。結局、何を求めているのかが使っている人によって異なりますよね。作っている人が、ユーザーの意見に流されているのもわかります。企業ですからできることと、できてもお金にならないことの間に立たされているというのも理解できます。今回の特集で強く感じたのは、AIMSには決まった形がないだけでなく、目指している方向性がないんじゃないかということです。とりあえず、これまでの流れで作っている、売っているというのが正直なところかなと。。。」

 

ごもっともなご意見です。そこまで分かっていただければ、この特集を組んだ意味がありました。そうなんです。それが言いたくて、徹底分析にAIMSを取りあげました。

 

 AIMSを導入すると麻酔科医の仕事が楽になる!という時代はもう終わったのです。それは、当たり前です。そこから得られるデータによって、どの様に麻酔がきちんとなされたか、どの様に患者にフィードバックできるかを考えて、麻酔の○○が向上するという結果を出すための道具なのです。

そのために何をしなければならないのか?どんな仕掛けをしておく必要があるのかを考えることです。

毎日、麻酔を行っているとすればそこから得られる○○をうまく捉えることができる様なAIMSを目指すべきなのです。

 

○○は、色々な言葉が入ります。技術、スキル、患者予後、コスト、労働環境などなんでも思いつくものを入れてみてください。

 

個々の病院のデータだけでは比較にならないというのであれば、全国標準化を目指すべきですし、AIMSの導入コストが捻出できないと言うのであれば、電子麻酔記録加算のような保険診療点数加算を得ることができる様な学会からの働きかけも必要でしょう。

 

そのためには、AIMSの現在地をよく知って、何を変えるべきなのかを見極めることだと思います。多くの麻酔科医にこのことを知ってもらい、AIMSを変えていきたいと思っています。おおくの協力者を得たいと思っています。一緒にやりましょう。

AIMSの方向性の明確化とAIMSを導入して得られる○○効果をきちんと出すことが大切だと思っています。AIMSを導入すればOKではなくて、AIMSも結果にコミットしたいです。

JSA PIMS 2019では、何番目までに登録された麻酔科医が専門医申請に使用されるか?

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JSA PIMS 2019


JSA PIMS2019の登録が2019年1月1日から始まっている。すでに、使用されている施設ではおわかりかもしれないが、正確にご存じだろうか?

 

※同一症例では、麻酔担当医と麻酔指導医におなじ人は登録できない。

 

これまでと大きく変わったところである。

では、担当医、指導医の何番目までに登録された場合に、専門医申請、専門医更新に申請できる症例になるのか。

JSA PIMS2019では、以下の様な取り扱いになっている。

 

1) 臨床実績報告書の症例数カウント
担当症例数・指導症例数ともに先頭から最大2人までをカウント対象とします。

2) 
経験必要症例の症例数カウント
a) 
症例担当数
担当症例が「心臓血管外科」「小児(6歳未満)」の場合は先頭から最大2
それ以外の分類の場合、先頭1をカウント対象とします。
b) 
指導症例数
先頭2をカウント対象とします。

 

ごさんこうまでに!

 

PIMS2019 Ver6.0のダウンロード

 

2018年度までに研修を始めた麻酔科専攻医は心臓血管麻酔(特殊症例)は1群のみで25例必要です!

専門医機構で新規に麻酔科専門医のプログラム研修が2018年から開始されている。なんと、2019年度から開始した麻酔科専攻医は心臓血管麻酔症例の25例のうち「人工心肺またはOPCAB症例」:心臓血管手術(1群)の麻酔が15例、「その他の大血管」:心臓血管手術(2群)の麻酔が10例という組み合わせでもOKになる。残念ながら、2018年度までに麻酔科専門医研修を開始している専攻医は、「人工心肺またはOPCAB症例」:心臓血管手術(1群)の麻酔が25例必要である。2017年度は機構専門医ではなく学会専門医だが、、、

 

 心臓血管手術(1群):人工心肺装置を使用した心臓大血管手術および心拍動下 冠動脈バイパス術(OPCAB)の麻酔症例

 人工心肺を使用した心臓大血管手術(弁置換 術、胸部大動脈置換術、心内修復術、冠動脈バイ パス術など)、OPCAB

 心臓血管手術(2群):その他の心臓大血管手術

 低侵襲心臓大血管手術(TAVI, EVAR, TEVARな ど)、動脈管結紮術、BTシャントなど

 

ーーー

経験症例の定義および具体例について

 

定義

具体例

小児の麻酔(25例)

6 歳未満の麻酔症例

 

帝王切開術の麻酔(10例)

帝王切開術の麻酔症例

 

心臓血管手術の麻酔 (胸部大動脈手術を含む)(25例)

2018年度迄に研修を開始した専攻医

人工心肺およびオプキャブ(off pump CABG)の麻酔症例

人工心肺を使用した弁置換術、胸部大動脈置換術、冠動脈大動脈バイパス移植術、小児の人工心肺を用いた先天性心疾患など

*血管内手術(TAVIなど)、大動脈ステント術、動脈管結紮術、BTシャントは含まれません

心臓血管手術の麻酔 (胸部大動脈手術を含む)(25例)

2019年度以降に研修を開始した専攻医

①人工心肺装置を使用した心臓大血管手術および心拍動下 冠動脈バイパス術(OPCAB)の麻酔症例 ②その他の心臓大血管手術

25症例の内、定義①を15症例以上を含むこと。

①人工心肺を使用した心臓大血管手術(弁置換術、胸部大動脈置換術、心内修復術、冠動脈バイパス術など)、OPCAB ②低侵襲心臓大血管手術(TAVI, EVAR, TEVARなど)、動脈管結紮術、BTシャントなど

 

胸部外科手術の麻酔(25例)

片肺換気を必要とする症例

肺切除再建術、肺嚢胞切除術、食道切除術など

脳神経外科手術の麻酔(25例)

脊椎は除き,頭蓋内病変に対する症例

頭蓋内腫瘍摘出術、頭蓋骨形成術、頭蓋内電極 植込術、脳動脈瘤流入血管クリッピング、V―P シャントなど

*腰椎-腹腔短絡術、血管内手術は含まれませ ん

 

日本専門医機構認定 麻酔科専門医新規申請について

 

日本麻酔科学会認定病院ではJSAPIMS(麻酔台帳)が2019年1月1日から必須になります!

医療関係者の皆様:麻酔台帳(JSAPIMS)【日本麻酔科学会】

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日本麻酔科学会認定病院ではJSAPIMS(麻酔台帳)が2019年1月1日から必須になります!

以前から、アナウンスされてきたようにJSAPIMS(麻酔台帳)が2019年1月1日から必須になります!この台帳は、以前のように”偶発症例調査”に使用するだけではなく、認定病院の年次報告や専門医申請の書類作成にも使用されます。また、2018年度以降に開始した麻酔科専門医プログラムの症例登録に必須となり、この台帳を使用しなければ専門医の資格申請が出せません。責任基幹施設、基幹研修施設、関連研修施設も認定病院ですね。今年の分はどうするか?それは、自分で記録しておく必要があります。遡って入力を強制するものでもなく、2018年度から開始された専門医プログラムのデーターを遡って入力しても専門医申請2018年12月31日まではこの台帳に申請データを入力することはできません。これまでの専門医更新の書類作成には利用できます。

したがって、現在、まだ導入できていない施設に関しては、2019年1月1日までには導入する必要があります。

このJSAPIMSはWindowsで動作します。一般的には院内の医療情報システムや電子麻酔記録システム(AIMS)の動作するネットワーク上において、患者基本情報や電子麻酔記録システムに入力した情報を利用して、残りをJSAPIMSに登録するという形を取るのが一般的ですが、ネットワーク上ではなく単体のWindowsPCにインストールしても動作します。しかし、単体機の場合には全ての情報を手打ちにする必要があり、かなりの労力を要すると想像されます(私は単体機ではおこなっていません)。

 今後、問題となると思われるのは電子麻酔記録システム(AIMS)との連携です。現在のJSAPIMSが連携できていた施設でも、2018年10月末にリリースされる新バージョンのJSAPIMSでは、AIMS連携の改修が必要となります。10月末にリリースされて2019年1月1日から入力ができるのように改修ができるのかということです。

これまでの多くの施設では、AIMS側にJSAPIMSの必須項目を入力するフィールドが用意されており、それを一定の間隔でJSAPIMSに送信して登録ができていたと思います。

それと同じ方法をAIMSメーカーに要求した場合、貴院のシステムの改修に時間がかかり2019年1月1日からは登録を開始できないと考えられます。AIMSのメーカーは現在、この対策に頭を悩ませているはずです。なぜなら、プログラムができたとしても各病院に廻って改修作業をおこなわなければいけません。1日数病院廻ったとしても全国では数ヶ月〜1年はかかるのではないか、いや、多くの顧客を抱えているメーカーほどもっとかかる(2−3年?)と考えられます。メーカーに問い合わせて、貴院ではいつ改修可能かを聞いてみる方がよろしいかと思います。

 この改修が間に合わない場合に、とりあえずの対策として患者基本情報のみをシステムから取得して、JSAPIMSに必要項目を入力する方法があります。この方法も、医療情報部あるいはAIMSのメーカーなどに相談しないと不可能な病院が多いと思いますので、早めに対策を取られることをオススメします。根回しです。

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JSAPIMSは、開発当初から患者基本情報を読み込んで、その患者の麻酔台帳登録画面を立ち上げる機能を持っています。

JSA PIMS 手術管理機能呼出 HTTP インタフェース 機能仕様書(2006.11.10 R3)

 

この仕様書は、JSAPIMS マニュアルダウンロードというページにあります。

 

とにかく、お早めの対策をオススメします! BY msanuki

追記

 ベンダー説明会の資料が以下からダウンロードできます。

■ 麻酔台帳(JSAPIMS)仕様変更に伴うベンダー向け 第3回説明会開催についてJSA-PIMSヘルプデスク)